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竹永 秀信; 仲野 友英; 朝倉 伸幸; 久保 博孝; 木島 滋; 清水 勝宏; 都筑 和泰; 正木 圭; 田辺 哲朗*; 井手 俊介; et al.
Nuclear Fusion, 46(3), p.S39 - S48, 2006/03
被引用回数:18 パーセンタイル:52.36(Physics, Fluids & Plasmas)長時間放電におけるグローバルな壁飽和機構を解明するために、第一壁での局所的な壁飽和時間を評価した。局所的な壁飽和時間は、第一壁への粒子束とそこでの吸収率及び最大粒子吸収量により評価可能である。第一壁への粒子束は、中性粒子輸送解析コードDEGAS2を用いて評価した。その際、プラズマパラメータは2次元流体ダイバータコードUEDGEで評価した。D発光強度分布が実験と合うようにDEGAS2で評価した壁へのイオン束と中性粒子束を用いて、壁での吸収率を10%、壁での最大粒子吸収量を110m(実験室データをもとに評価)とし、局所的な壁飽和時間を評価した。その結果、ダイバータ領域では1秒以内に壁飽和に達していることが明らかになった。また、バッフル板は10秒程度、主プラズマまわりの壁は100秒程度で壁飽和に達すると評価された。バッフル板での粒子吸収は、10秒程度の時間スケールでグローバルな壁飽和が観測された実験結果と関連していると考えられる。一方、主プラズマまわりの壁での粒子吸収は、放電を繰り返すことによりグローバルな壁飽和状態に近づいていくことと関連していると考えられる。これらの結果をもとに、動的な粒子吸収特性を示す領域と静的な特性を示す領域によりグローバルな壁飽和が起こるというモデルを提唱した。
竹永 秀信; 仲野 友英; 朝倉 伸幸; 久保 博孝; 木島 滋; 清水 勝宏; 都筑 和泰; 井手 俊介; 藤田 隆明
Proceedings of 4th IAEA Technical Meeting on Steady-State Operation of Magnetic Fusion Devices and MHD of Advanced Scenarios (Internet), 8 Pages, 2005/02
長時間放電における壁飽和時間を評価するために、中性粒子輸送解析コードDEGAS2を用いて壁への粒子束を評価した。その際、プラズマパラメータは2次元流体ダイバータコードUEDGEで評価した。ダイバータ部のD発光強度はUEDGEで求めたダイバータ板への粒子束で説明可能であるが、外側バッフル板近傍と主プラズマまわりのD発光強度を説明するためには、外側バッフル板と主プラズマまわりの壁での粒子ソース(全体の6%程度)を考慮する必要がある。D発光強度分布が合うようにDEGAS2で評価した壁へのイオン束と中性粒子束から壁飽和時間を評価した。ここでは、イオンと中性粒子の壁での吸収率は10%とし、壁での単位面積あたりの吸収量は実験室データをもとに110mと仮定した。ダイバータ領域では1秒以内に壁飽和に達している。バッフル板では、10秒程度、主プラズマまわりの壁で100秒程度と評価される。この結果は、10秒程度の時間スケールで410個の粒子吸収で壁飽和が観測された実験結果と矛盾しない。また、主プラズマまわりの壁での粒子吸収は、放電を繰り返すことにより壁飽和状態に近づいていくことと関連していると考えられる。